LL情報誌第3弾掲載店舗紹介!嵐山のむら

渡月橋のそばで22年

嵐山・渡月橋の近くにある「嵐山のむら」は、1999年に創業した甘味処です。店長、野村依未さんを中心に、22年に渡り観光客や地元のお客さまに親しまれています。名物は、ぜんざいやわらび餅などの甘味やねぎ焼きで、夏は「田舎氷(かき氷)」も人気。白玉もわらび餅も自家製で、手作りにこだわり提供しています。

「うす茶ぜんざい」は、都度点てられる抹茶に、自家製のあんこと白玉をトッピング。甘さ控えめのあんこと抹茶が織りなす“あまにが”は、絶妙なバランスで大人な味わい。白玉はふわふわで口の中を癒やしてくれます。

「三色わらびセット」に使われるわらび餅は、国産の黒本わらびを使い丁寧に練り上げた一品。とろんとした食感からもっちりに変わるのが特徴で、弾力の良さとおいしさに定評があります。きなこ、ほうじ茶きなこ、抹茶きなこの3種を使って食べ比べもできます。

甘味処ではありますが、軽食も必要だろうと「ねぎ焼き」が用意されています。もちもちの薄皮に、九条ねぎや甘辛く炊いた国産牛そぼろ、刻みこんにゃく、卵、ちくわなどの具がたっぷり詰まっています。薄皮は、小麦粉ベースで昆布出汁が使われているので、ほんのり懐かしい味。小腹を満たすのにぴったりで、甘味と一緒に注文するお客さまが多いのだとか。

呉服業から一転、甘味処へ

お店を始めたのは依未さんのご両親で、自宅スペースを改装し店舗を建てました。お父さまは元呉服業からの転身、お母さまは専業主婦で飲食業は未経験でしたが、勉強を重ね開店にこぎつけました。食材はなるべく地元に根ざしたものを取り入れ、ねぎは九条ねぎ、抹茶は近くにある「角田香勢園」のものを使っています。挽きたての抹茶は、鮮度と香りが自慢です。

コロナ禍で再発見した地元の魅力

2020年のコロナ禍では店内営業ができず、テイクアウト営業でしのぎました。外出がままならないお客さまのために、依未さんが配達に行くこともあったそうで、地元のお客さまの利用が多かったそう。道中では美しい景色に癒やされ、改めて魅力を感じたとか。コロナ禍だからこそ気づけてよかったと、依未さんは語ります。

地元の人が安心して「ただいま」といえる店でありたい、嵐山に根ざして営業したい思いは、今も昔も変わりません。観光客が少ない今だからこそ、地元の人にゆっくり嵐山を巡ってもらい、よさを再発見してほしいと依未さんは願っています。

取材・執筆:デブ子デラックス

嵐山のむら

住所:京都市右京区嵯峨天龍寺造路町35-20

電話:075-881-1651

営業時間:11:00~18:00(L.O.)

定休日:火曜・水曜(祝日は営業) ※臨時休業あり

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