自動販売機に野菜がずらり!年間通じて100種類の野菜を販売
清滝に向かう清滝街道沿いにある、野菜の自動販売機。つちだファームが野菜を販売していて、2017年4月から稼働しています。1年目は1台の販売機で販売していましたが、2年目は2台、3年目は3台と増やし現在は計4台。うち2台は冷蔵タイプで、より鮮度が保てます。
つちだファームの代表、槌田俊秀さんが野菜を作り始めたのは25年ほど前。サラリーマンを辞め、ご両親の跡を継ぎました。奥様の律子さんとふたりで、広さは約5,000㎡の農場を切り盛りしています。
当時はおもに小松菜とわさび菜を栽培し、市場へ出荷したり業者におさめていて、小売はしていませんでした。連作障害を防ぐため、別の野菜を植えたことで種類が増え、現在のようになりました。2019年までは出荷と小売を並行していましたが、2020年から販売機のみでの販売にシフトし生計を立てています。
2017年は10種類ほど栽培していましたが、現在は年間を通じると約100種類に増加。可能な限り、無農薬、低農薬で育てています。1種類ごとの収穫量は少ないですが、要望があれば珍しい野菜にも挑戦しています。
今日は何を販売しているかを、InstagramやTwitterで発信しているので、投稿を見て買いにくるお客さまが増えたそうです。
つちだファームで人気がある野菜は、トマト、とうもろこし、枝豆。通年で手に入りやすい茎ブロッコリーや、サラダに合う葉物を集めたサラダセットもファンの多い品。どの野菜も甘くておいしいと評判で、噂を聞きつけた他府県の人がわざわざ買いに来るほど。中には野菜の卸問屋がプライベートで買うこともあるのだとか。
家庭の冷蔵庫代わりに利用してほしい
「市場に出荷していた時は、味より日持ちの良さが最優先でした。お客さまの顔が見えず感想も聞けませんでしたが、小売にしてからは直接話ができるので、楽しくやりがいがある」といいます。畑が目の前なので売り切れたらすぐに補充し、要望があれば収穫したての野菜を販売する時も。調理法が知りたいときは、律子さんがていねいにアドバイスしてくださいます。
野菜は正直で、手を抜いたらそれなりの味にしかならないから、手をかけて世話しないといけないと、俊秀さんは語ります。今後もお客さまと“キャッチボール”をしながら、嵯峨育ちの新鮮でおいしい野菜を提供し続けたい。つちだファームを冷蔵庫代わりに利用してほしいというのが、夫妻の願いです。
取材・執筆:デブ子デラックス
つちだファーム
住所:京都市右京区嵯峨釈迦堂藤ノ木町22-3
電話:090-8938-4345
自動販売機は24時間稼働