LL情報誌第3弾掲載店舗紹介!水尾特産品加工組合

水尾の柚子を100%使った商品「京都水尾柚子」

水尾の柚子といえば、右京区自慢の特産品ですね。栽培の歴史は古く、鎌倉時代に花園天皇が柚子を植えたことから始まったとされています。以来「日本の柚子といえば水尾」と称されるほどです。

水尾特産品加工組合では「京都水尾柚子」のブランドを立ち上げ、水尾の柚子を使った商品を製造販売しています。柚子の果汁100%の「柚子しぼり」や「柚子ぽんず」、「柚子ゼリー」など、5種類の商品が展開されています。

「実生柚子」のみを使い風味ゆたかに

商品をつくるうえで一番のこだわりは、手摘みの「実生柚子」を使うこと。実生柚子とは、種から育てる柚子のことをいいます。柚子は一般的に別の木に接ぎ木して栽培され、4、5年で収穫できます。ところが実生柚子は収穫まで18年程度と時間がかかります。ですが時間をかける分肉厚で、香りの良い柚子が採れるのだそう。商品は実生柚子使用に加え、着色料や保存料を使っていないので、柚子の風味が存分に感じられます。

商品が買えるのは、トロッコ嵯峨駅やホテルのギフトショップなど。ふるさと納税の返礼品にも選ばれています。また、右京区役所で第2・第4金曜日に開催される「つながるマルシェ」でも購入可能。マルシェでは5種類以外に、柚香(ゆうか・各家庭で作られる伝統菓子で、柚子の皮をグラニュー糖で炊いたもの)や実山椒など、水尾で採れる季節の食材も並ぶので、それが目当てのお客さまがいるほど。当日は、組合の加工所で働くスタッフの方がブースに立たれます。また、柚子ゼリーは右京区役所1階のMACHIKOでも販売されています。

水尾の柚子が好き!楽しみながら働くスタッフ

商品は水尾にある加工所で、3、4名のスタッフによって作られています。柚子は収穫して、皮・種・果汁等に分別して冷凍保存され、商品にする分を解凍しながら使用。加工所では柚子の香りに包まれながら、煮る、濾す、瓶詰めなど手作業で行われます。ラベル張りも1枚1枚スタッフさんの手で貼られています。

スタッフとして働いているのは、柚子農家の奥さま方。最年少が62歳と高齢ですが、元気に和気あいあいと仕事をされています。「手を動かすことで老化防止になるし、人が集まればコミュニティーにもなる。どのメンバーも水尾の柚子が好きで、もっと知ってもらいたいという思いが一緒だから、楽しくやりがいがあります」とはスタッフさんの声。高齢化や人口減など課題はありますが、今のメンバーがそろっていれば、水尾の柚子はまだまだ発展していくことでしょう。

取材・執筆:デブ子デラックス

水尾特産品加工組合

令和元年1月に新築された加工所

所在地   京都市右京区嵯峨水尾宮ノ脇町

電話    075-882-4636

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