まるでデパ地下!?豊富に揃うお弁当や惣菜のお店
太秦、丸太町通沿いにある「太秦弁当村」は2020年5月にオープンした、テイクアウト専門店で、店内には20種類ほどのお弁当と惣菜、麺類やスイーツが並びます。“お弁当と惣菜の地元のデパ地下”、“駅弁のローカルショップ”をテーマに、市内の人気店「浅井食堂」や「京の中華ハマムラ」のお弁当が買えると、開店当初から賑わっています。
太秦弁当村を運営しているのは「穂久彩(ほくさい)」というロケ弁・駅弁専門店。代表取締役の林幸平さんが、2002年にオープンさせました。
人気メニューは「京都太秦ロケ弁当」。俳優、藤田まことさんの依頼で特注で作られたのがはじまりで、塩鯖、うなぎ、唐揚げ、炊き合せなど、色とりどりのおかずが食欲をそそります。きっかけは、穂久彩のチラシをみた東映京都撮影所からの注文。穂久彩がはじまってすぐからのお弁当で、今も愛されるロングセラー商品です。
その他「京都の弁当」は、碁盤の目の中にたくさんの食材が詰め込まれていて、京都らしい上品さが感じられます。丹波牛がたっぷり使われている「丹波牛しぐれ弁当」や、最近は浅井食堂のハンバーグ弁当もよく売れているそうです。
コロナ禍がなければ、弁当村は生まれなかった
左から、林社長とスタッフの田中さん
2020年はじめまでは観光客が多かったこともあり、取引先での弁当はよく売れたといいます。しかしコロナ禍で売上は90%減少。このままじっとしていても仕方ないと、穂久彩で店頭販売をはじめたところ好評で、ならば向かいの空き店舗で店を構えようと始まったのが、太秦弁当村でした。多彩なお弁当が並ぶ様子は「村」のようで活気を感じます。
穂久彩では企業とのやり取りが主で、お客さまの声を聞くことはありませんでしたが、太秦弁当村ではダイレクトに反応がわかります。駅や百貨店では小ロットの商品は作りづらいですが、個人相手なら簡単。お客さまやスタッフとの会話から、遊び心でアイディアが生まれることもあって楽しいのだそう。
林さんは生まれも育ちも嵯峨で、根っからの右京人。穂久彩をはじめる時も場所は右京区以外考えていなかったとか。右京は地元愛の強い人が多いのか、気に入ってくれると応援してくれ、足繁く通うお客さまが多いそうです。今後はスーパーやコンビニにないメニューや、他店とコラボ商品を作るのが目標です。
取材・執筆:デブ子デラックス
太秦弁当村
住所:京都市右京区太秦北路町20-2
電話:075-748-0019
営業時間:10:30~20:00
定休日:なし
人気の唐揚げは山椒入りで奥深い美味しさ