花見や紅葉狩りのように、冬枯れした景色を楽しむ「枯れ野見」を皆さんはご存知だろうか。
今回は冬の情緒ある景色を楽しむため、広沢池にやってきた。
鯉揚げという行事で池の水はほとんど抜かれており、野鳥たちがのんびりと日を浴びていた。
枯れ野見に佇む野鳥春を待つ
道端の花束今日も咲く
あたりを散策していると道端に置き去りにされていた花束が目に入り、冬にそぐわぬ鮮やかさ、まさに異彩を放っていた。
途中、広沢月詠に書かれた短歌に気を引かれ、思わず立ち止まって見入ってしまう。月が出ていないことがなんとも口惜しい。
自然を愛でる心は時代を超えて伝わると思えば、なんと感慨深いことである。
風衣まとう白雲流れ消え
赤らむ頬に映るお日さま
冷たい風に吹かれ、白い気が空を漂い、太陽の暖かさが一層際立つ。
この気持良さをいつまでも忘れたくないものだ。
じゅんき
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