丸太町通を少し南へ下がった有栖川沿い,嵯峨天龍寺油掛町にひっそりとたたずむお地蔵さま。
といっても,実はお地蔵さまではなく,鎌倉時代後期に造立された阿弥陀如来坐像なんだとか。
こちらではなんと,お地蔵様に油を掛けてお参りするのです。
以下,一般財団法人日本植物油協会さんによりますと・・・
油を掛ける意味については,詳細は分かりませんが様々な説が伝承されているそうです。
例えば,仏前に「水を供える」供養が,「水を掛ける」,さらに「油を掛ける」に発展し,これと油商人の商売繁盛の願いが結びついたというもの。
文字通り油掛町に鎮座されるこちらのお地蔵さま,江戸時代初期の書物に,油商人がこのお地蔵様の近くを通るとき,必ず油を掛けてお参りしていたことが記されているそうです。つまり,少なくとも300年以上前から脈々と続いているわけですね。
みなさんも,お近くを通られる際にはぜひお参りしてください。
ただし,駐車場はありませんのでご注意を!ご近所や通行車両にご迷惑を「掛けて」しまいますよ。