群馬県の草津温泉の有名な歌,「草津よいとこ一度はおいで」。
これ,京北にもぴったりと当てはまると思う。
「京北よいとこ一度はおいで」。
今回,「京北グルメMAP」を作られた,京北商工会女性部のみなさんを訪ねた。
京北の魅力を発信して,多くの観光客を受け入れるべく努力を重ねられているとのこと。
お話をお聴きして,一度ならず,二度も三度も訪れてみたいと思うようになった。
まずは,京北地域の概況をおさらいしてみよう。
面積は京都市の4分の1を占め,その9割以上は森林で,蛍が舞う清流,春の百年桜,伏条台杉,滝又の滝など,貴重な自然が守られている。
豊かな自然に恵まれた中山間地域でありながら,京都市都心部まで車で40分という便利な距離。
しかしながら,人口は平成2年から減少に転じ,2021年1月では4,750人。基幹産業である農林業や,地域コミュニティの担い手の減少が懸念されている。
このような京北の「よいところ・悪いところ」を頭に,「京北を知ってもらうきっかけになれば」と,女性部のみなさんは京北のグルメ情報満載のマップをつくろうと思い立った。
「京北に来てほしい,来てほしいと言いながらも,実際にご案内できるのか不安でしたから。」
こう語るのは,女性部の黒川さん。
どこかよいところはありますか?と尋ねられて,常照皇寺やウッディー京北しかご紹介できないというのも…。
このような問題意識も,その動機を後押しした。
「実際に足を運んだり,調べたりすると,地元の自分でも知らないことがあって新鮮だった。」。
マップを片手に歩く観光客を見かけるとのことだが,女性部のみなさん自身,マップをつくる過程で初めて知ることもあったそうだ。
さて,このマップ,特筆すべきはその情報量。
単にお店の紹介が並んでいるだけではなく,
「京北産食材が活きてる地元愛グルメ!」
「コラボで生まれた京北特選グルメ!」
「”当店の自信作”店主イチオシグルメ!」
このようにジャンル分けされたボリューム感!
京北に来られた方は,お店を探すのに苦労するどころか,どこで食事をしようか目移りすることだろう。
今の時代,マップをつくるのならスマホで見られるものにすべきでは?との意見もあったそうだが,やはりここは温かみ。ゆっくり見てもらえるし,お年寄にもやさしいので紙でつくったとのこと。
「疲れた人に京北に来てもらって,癒しになれば」との女性部のみなさんの思いが,そこに現れているようだ。