美味しく鹿肉を食べよう。「エコしかクッキング」開催

2月16日(日)京都光華女子大学「京しかミーツ」実施イベント

鹿肉を美味しく食べて考える「エコしかクッキング」を主催する学生団体「京しかミーツ」をご紹介します。

 

綺麗に盛り付けられたおしゃれな料理、実はこれ、鹿肉料理なんです。

 

地域課題を楽しく解決、その名も「エコしかクッキング」。

「京しかミーツ」は、駆除された鹿肉の命を生かすため、美味しく調理して鹿肉の普及を目指し活動する団体です。

大学の自由参加型学習グループ※として、先生が提示したテーマのもとに1回生から4回生まで学部学科問わず興味をもった学生が集まり、自主的に活動する集まりです(もちろん単位は出ません)。先輩後輩そして先生がとても仲良く集まり、目標に向かって活動する様子は、中学や高校の文化系のクラブ活動のような居心地の良さを感じました。

右京区では、京北などの北部山間地域を広くかかえ、田畑を荒らす鹿や猪、猿などによる獣害に日々悩まされています。そのような地域課題に女子大らしい課題解決の手法として活動すること7年。右京区の「右京まちづくり支援制度」にも採択され、またその他表彰歴も多く、地域にも学校にも行政にも認められた取組みです。

”鹿肉映え”女子大生は、世界でもここだけ!?

2月16日に実施するお料理イベントで提供する鹿肉料理を試作すると伺い、早速、教室にお邪魔しました。今年度1番のイベントを2週間後に控え、ピリピリしたとした雰囲気かと思いきや、家庭科室のようなつくりをした教室の奥から、なにやら楽しそうな声が聞こえてきます。お皿に料理を盛り付け出来上がり。食べる前に、もちろんこれ。鹿肉料理を日が差し込む窓際にお皿を持って行き、撮影タイム。さずがは女子大。

イベント当日に向けた予行演習もかねて、この日も朝から準備で大忙し。慣れた手つきで駆け回っているので日頃もお料理などされているのだろうなと、思い尋ねてみると、帰ってきた答えは、「……(苦笑)」。
実家暮らしの学生さんなら、わざわざ自ら料理をする機会は少ないのかも。そして、出来上がった料理を食べながらの研究会は真剣そのもの。美味しいものへの探究心に、料理歴は不問です。

「ニュクマム(魚醤)やナンプラーが苦手な人もいるから‥‥」「マスタードがあった方が美味しいよね」と意見が飛び交います。先生からも「茹で時間は短くしても大丈夫だね」とさすが専門家ならではのアドバイスに、みなも頷きます。

イベント当日は、鹿肉料理のエキスパートとしてゲスト講師 鴻谷氏のデモンストレーションだけでなく、参加者が実際に鹿肉料理を作り、食べられるとのこと。

メニューは、もも肉のロースト、ベトナム麺・フォー、すじ肉のモッツァレラサラダです。

インターネットの鹿肉レシピを参考にしつつも、ただレシピ通りにつくるわけではありません。イベントの限られた時間内に調理時間を納めるため、そしてもっと美味しく提供するため、調理手順や調味料の加え方など工夫をこらします。

そしてイベント当日には、講師の補助的な役割として各テーブルにつき参加者を指導する立場になるわけですから、買い出し以外にも当日までにやることはたくさんあるのです。

確かに食べないのはもったいない。

私も試食をいただきましたが、お肉に臭さはなく、スジ張っていることもなく美味しい。クセのある食材をなんとか工夫して、気にならないよう食べられる様に調理したものかと思っていましたが、初めて食べる鹿肉に、ただただ美味しい食材という印象を受けました。

田畑を荒らす厄介者として人間の都合で駆除された鹿を美味しくいただく。

この活動も、京都光華女子大学の建学の精神「仏教精神に基づく女子教育」に通じる「慈悲のこころ」なのかもしれません。学生も楽しく学び、地域からも支持されている活動なので、世代が代わっても末長く続いていってほしいものです。

 

※自由参加型学習グループ
京都光華女子大学では、課題解決型学習(PBL)として、学内ラーニングコミュニティ「学Booo(まなぶー)」を設置し、教員や職員が個々の発想で企画したテーマのもとに、興味や関心を持った学生が集まり活動する自由参加型のコミュニティグループです。

 

◆イベントのお知らせ
イベントチラシ
「エコしかクッキング」

日時:令和2年2月16日(日)15時~18時

場所:京都光華女子大学6号館 第2食物実習室

内容:料理講習、猟師さんのお話、各テーブルに分かれての鹿肉料理実習

講師:「無鹿リゾート」オーナー&シェフ 鴻谷佳彦氏

定員:24名 (席に限りがあります。興味をお持ちの方は早めにお問い合わせください。)

申込み・問合せ: 京都光華女子大学短期大学部 ライフデザイン学科コモンズ エコしかクッキング係

TEL 075-325-5403(平日9時~18時) life@mail.koka.ac.jp
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この記事を書いた人

もとい

学生の時に水尾に訪れて以来、はや10年。ボランティアとして、地域自治会とともに水尾地域の活性化活動に取り組んでいます。